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未登記建物の問題点と登記手続き
未登記建物とは、不動産(土地や建物)の登記が行われていない建物を指します。本来、不動産取得後1ヶ月以内に登記することが法律で義務付けられていますが、未登記の状態のまま放置されるケースも少なくありません。このような未登記建物には以下のような問題点があります。
1.
未登記建物では所有権や抵当権を設定できないため、住宅ローンなどの融資を受けることができません。これにより、購入やリフォームの際に現金一括払いが必要となり、資金調達が困難になります。
2.
未登記建物は買い手も住宅ローンを利用できないため、現金で購入できる買い手を探す必要があります。その結果、売却が難しくなり、相場より安価で売り出さざるを得ない場合もあります。
3.
未登記建物を相続する際、所有者や建物情報が不明確であるため、必要書類の収集や手続きに時間と労力がかかります。また、相続後に売却やリフォームを行う場合は、結局登記が必要になります。
4.
未登記の場合、所有権を法的に証明できないため、第三者とのトラブル時に不利な立場となります。例えば、土地所有者から立ち退きを求められた場合でも反論できず、建物を取り壊さざるを得ない可能性があります。
5.
未登記建物では固定資産税の軽減措置が受けられないことがあります。そのため、税負担が増えるリスクがあります。
6.
後から登記する場合、多額の費用や時間が必要になります。特に専門家(司法書士や土地家屋調査士)への依頼費用が発生し、初期段階で登記しておいた方が結果的に経済的です。
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法律違反による過料(最大10万円)が課される可能性があります。ただし実際に課された例は少ないとされています。
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相続や売却時にトラブルや遅延が発生し、不動産の価値を損ねる恐れがあります。
未登記建物は早急に適切な登記手続きを行うことが推奨されます。これにより、法的なトラブル回避や資産価値の維持・向上につながります。
未登記建物を登記する際の手続きは以下のように進められます。
1.
未登記建物の場合、まず「表題登記」を行います。これは建物の基本情報(所在地、地番、種類、構造、床面積など)を法務局に登録し、登記簿を作成する手続きです。
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:
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建物図面および各階平面図
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固定資産評価証明書
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建築確認済証または工事完了引渡証明書
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建築代金の領収書や工事請負契約書など所有権を証明する書類。
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2.
表題登記が完了した後に、「所有権保存登記」を行います。この手続きで建物の所有者として正式に登録されます。
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表題登記時と同様の所有権証明書類
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登記申請書
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登録免許税(不動産評価額×0.4%)。
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3.
必要書類を揃えたら、建物所在地を管轄する法務局に申請します。
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自分で行う場合は、事前に法務局の相談窓口でアドバイスを受けると良いでしょう。
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手続きが複雑な場合は、土地家屋調査士に依頼することも可能です(費用は10〜20万円程度が目安)。
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必要な書類が不足している場合、追加で準備が必要になることがあります。
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借地上の建物の場合は土地賃貸借契約書も必要です。
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登記を怠ると過料が科される可能性がありますが、実際には稀です。
未登記建物を放置すると相続や売却時にトラブルとなるため、早めに手続きを進めることを推奨します。
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